セットの特長
・普通では見えない内部まで意識した作り込みに驚き。
・外観の優秀性は別レビュー紹介の通り
対象の方(年齢など
・LEGO社推奨7歳以上。(細かい部品があるので、幼児等の誤飲など取扱いに注意が必要)
・自動車が大好きな方。特に日産GTRに興味がある方は必須か、自動車販売店の方も。
今回の趣旨
前回は完成車の特に外観部分について、その素晴らしさを紹介しましたが、今回は分解を行い、その過程で、GT-Rモデルのモデラ―のこだわりを見つけようと思います。
組み立てる時は、早く完成させたい気持ちが前のめりになり、モデラ―のアイデアにやや気づきにくいところもあるかと思います。分解の過程で時々立ち止まって観察すると、ブロック玩具の別の楽しみ方が味わえます。
分解編
ボンネット開閉
ボンネットは可動しますが、微妙な前方傾斜をさせるためだけのものと思われます。したがって完成車両ではボンネットを開くことはできません。が、外観の見栄えを気にしなければ、丁番部に干渉している3部品を外すことで、相応にボンネットが開きます。こうなると、エンジンルーム内の再現ってどうなっているの?と思っちゃいますよね。見えないなら手を抜いてあるんじゃないの、と思いきや・・・
エンジンルーム
淡黄色ブロックが鎮座しています。これエンジンを表現しているかと思います。そのさらに外側の丸黒ポッチは何かの固定部を再現しているかと思われます。実物のGT-Rを見たことが無いので特定はできませんが、エンジンの固定部のブッシュあたりでしょうか。 こんな感じで観察していくと、見えないところへのこだわりの発見があります。これからそれを楽しんでみましょう。
運転席周辺
完成車のままでも、ある程度見えるのですが、窓部分を外して、中をしっかり見ましょう。シート全体の再現は、スペース上無理だったようですが、大型のヘッドレストを赤で強調してあり、イメージ的には大成功ですね。腰部分の赤い積層は何かをイメージされたようです。
座席は2シートになって、そして中央にミッションレバーとパーキングブレーキレバーがくっついて、運転席周りが本格化しています。ハンドル周辺は、やや苦戦したように感じます。
後輪支持
後輪左右2所に白いブロックがありますが、これは後輪支持部を表現しているかもしれません。ここなんかは通常は見えない、絶対に見ないところです。こうして分解することで考察しなければ、全くわからないところです。こういった細部への表現のこだわりが、プロのモデラ―の腕の見せ所の1つなんでしょうか。
内部構造を楽しむことを想定しているのでしょうかね。・・・していると確信します。
リアの下回り
実車の赤い枠の再現に、U字フック可動の倒し込みを利用しています。なかなか思いつかないアイデアですね。非常に手が込んでいます。
下回りアンダーバー
U字形のバーがシャーシ剛性強化にくっつきます。ここは通常見えないところになります。普通なら敢えて設置することもないと思いますが、ここもきっちり再現してきています。
車輪の部品
8幅(全車幅を8ボッチ設定)により再現性が向上し、部品点数も増えました。左側はCITYパトロールカーの6幅のものですが、タイヤ4コ、ハブ4コ、車軸本体2コ合計16コですが、右側GT-Rの8幅の場合、車軸4コ追加、ホイールキャップ4コが追加になります。ディスクブレーキやホイール外観面で再現性が向上しています。
シャーシ
8幅(8 Wide Vehicle)の採用で、運転席と助手席の2席確保できました。上述しましたが、2つの性の間のシフトレバーも設置されます。(左側がGT-R、右側がCITYパトロールカー)
この8幅採用により、実車の再現性が飛躍的向上につながったわけです。このシャーシ部品(Chassis, 6X12X1)は、2020年に新設計採用された部品で、特長は2席と側面にポッチ(凸突起)を設定したことです。この側面のポッチにより、自動車側面(ドア側)の造形性に貢献できています。2020年4月末時点でSupeedChampionsシリーズの5モデルに採用され、この後も順次採用が進むと思われます。
(おまけ)・・・ブロック外しのツール
今回のセットには付属しませんが、専用のツールが純正品であります。なかなか便利です。なぜこのツールだとうまく外せるのか?それはまた今度どこかで、お話したいと思います。
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